富士山に登ってご来光を見て来ました!~ 後編 ~
この日の起床時間は午前1時30分。
ご来光を頂上で見る人の為に山小屋の人が起こしてくれる。
窓は開けっぱなしでと聞いてたから防寒して寝たけど…
さすがにダウンとウインドブレーカーの上に布団は暑すぎた。
寝ている間に何度か起きて全身が汗ばんでいたのを覚えている。
山小屋は30分だけ明かりをつけた後は消灯してしまう。
朝までゆっくり休んで頂上を目指す人もいるからだ。
限られた時間の中で準備をして朝ご飯を食べる。
寝起きから忙しなく行動し何とか外に出た。
8月とはいえ標高 3,250m は真冬並みの寒さ。
ダウンとウインドブレーカーを着こんだまま登頂。
おでこにはヘッドライトを装備して山頂を目指しました。
さすがにカメラの三脚は持って行かなかったから写真はない…
途中までは砂利道なんだけど次第にロッククライミングのようになる。
岩に足場をしっかりと確保しながら一歩ずつ一歩ずつ慎重に登って行く。
しばらく登っていると辺りが赤く染まってくるのが分かる。
もう朝日がすぐそこまで迫ってきてる証拠だ。
テレビや写真で見るような景色が背後に広がる…
おちおちしてたら頂上に着く前にご来光となってしまう。
そんな心配をよそに係りの人は間に合うからゆっくり登れと言う。
そしてとうとう山頂に入る鳥居を潜り抜け火口まで辿り着いた。
日本で一番高い 3,776m もある山を五合目からとはいえ登りきった。
何とも言えない達成感に満ち溢れた瞬間を仲間と一緒に深く噛み締める…
それぞれの胸に色んな思いを抱きつつ今か今かとご来光を待つ。
その時は確実に近付きつつある、そして…
これが富士山頂から見たご来光だ。
神々しい光景に思わず息を飲む。
地平線の彼方から忽然と姿を現す太陽。
その光で雲海も照らされ神秘的な表情を見せる。
今までの人生でこんな絶景を見たのは本当に初めてだ。
目の前には燦々と照る太陽、そして背後には煌々と輝く月。
みんな暫くそこから離れられず、思い思いのご来光を楽しんだ。
山頂では疲れと寒さから山小屋で腹ごしらえをすることにした。
登ったからには当然それと同じ距離だけ下ることになる。
ここで食べる日清のカップヌードルの味は格別だ。
いつもコンビニで食べるのとはわけが違う。
暫く休憩を取り下山することにした。
生憎カメラが防塵仕様じゃないから写真は撮れなかったけど…
同じ景色が続く淡泊な下りは飽きてしまうほどつまらない。
登った感想や色々なことを話しながら下山した。
ただひとつだけ言えることは…
やっぱりこの山に登ったのは正解だった。
Wrote on August 26, 2010
- PREV
- 富士山に登ってご来光を見て来ました! ~ 前編 ~
- NEXT
- エピローグ ~ 富士山後記 ~